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美容室の平均売上はどのくらい?売上高アップのためにやるべきことなど解説!

美容室の平均売上はどのくらい?売上高アップのためにやるべきことなど解説!

「美容室を経営しているけれど、売り上げが伸び悩んでいて経営が不安」

「そもそも美容室は1か月でどのくらいの売上があれば、経営が持続できるんだろう?」

上記のようにお悩みではありませんか?

全国に数多く存在し、経営規模やターゲットとする客層もさまざまな美容室。当然ながら、支出を上回る売上を保ち続けなければ、経営していくことは難しいです。

そこで今回は、美容室の売上算出の方法から、売上をアップさせるために重要な考え方、おすすめの集客方法まで徹底解説します。

これから独立開店を目指す方や、すでに美容室を経営している方で、売上の伸ばしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

美容室の平均売上はどのくらい?事業規模ごとに紹介

美容室の平均売上はどのくらい?事業規模ごとに紹介

美容室の売上は、客数×客単価で決まります。
また、厚生労働省が公表する美容業における統計情報のページによると、客単価は全国平均およそ6,000円となっています。

平均売上が気になるところですが、こちらは事業規模によっても異なるのです。

ここからは、事業規模別で美容室の平均売上について解説します。

小規模の美容室の平均売上

小規模美容室とは、少ない従業員数で経営する美容室のことです。

従業員数が少ないため、お客様への施術は基本的にマンツーマンで、開店から閉店まで一連の業務を担当することになります。

ここからは、1人で経営する場合の売上をシミュレーションしていきましょう。
施術メニューにもよりますが、1人のお客様にかける時間をおよそ90分とすると、1日の営業時間で対応できる客数は5人程度です。

1日に5人が来店し、1人で担当する計算だと
1日の売上は 6,000円×5人=30,000円。

定休日を1か月に4日設けるとし、1か月30日とすると
1か月の売上は 30,000円×26日=780,000円。

ここまで、1人で経営する場合の売り上げをシミュレーションしてきました。
夫婦で経営したりアシスタントを雇ったりと、従業員数が2人以上になればその分回転率も上がり、売上も増えていきます。

中規模の美容室の平均売上

中規模美容室とは、複数店の多店舗展開をしており、従業員も数多く在籍している美容室のことです。

全国的な知名度はなくても、そのエリアでは有名な美容室というとイメージしやすいでしょうか。

中規模美容室では、アシスタントが施術のほとんどを担い、スタイリストは複数の客を掛け持ちしながらアシスタントに指示を出し、業務に当たるケースが多いです。

こうした中規模美容室にはセット面やシャンプー台も数多く設置されており、一度に複数のお客様の対応にあたることができます。そのため、小規模美容室に比べ回転率が高く、売上も高くなる傾向にあります

平均から計算した1ヶ月の目安単価はどのくらい?

平均から計算した1ヶ月の目安単価はどのくらい?

厚生労働省が公表する美容業における統計情報のページによると、1人当たりの客単価は平均約6,000円となっています。そして1日の平均来店客数は平日が「10.0人」、休日が「13.9人」です。ここで、全国の美容室での1か月の売上平均を算出してみます。

条件は、
・定休日を1ヶ月に4日設けるとし、1ヶ月30日とする
・平日の来店客数を「10人」、休日の来店客数を「14人」とする
・休日営業は1ヶ月に8日とする

とすると、
・平日の1日の平均売上:6,000円×10人=60,000円
・休日の1日の平均売上:6,000円×14人=84,000円
・平日18日:60,000円×18日=1,080,000円
・休日8日:84,000円×8日=672,000円

平日と休日の額を足し、1ヶ月の売上平均を算出すると
1,752,000円となります

美容室の売上高をアップするためにやるべきこと

美容室の売上高をアップするためにやるべきこと

ここまで美容室の平均的な売上を解説してきました。

売上アップをするための方法ですが、

・顧客数を伸ばす
・来店サイクルを増やす

上記が大切なポイントになってくるでしょう。

続いては、顧客数や来店サイクルの増加にアプローチするための施策をお伝えしていきます!

顧客数や顧客単価を伸ばす

まずは、顧客の数や顧客単価を増やして売上アップにつなげる施策について紹介します。ここで重要なのが、集客力と提案力です。順に解説していきます。

顧客数の増加に対して有効な集客力アップの施策は、SNSの活用です。現在、幅広い年代の人がスマートフォンを使用し、SNSを利用するようになりました。周りとのコミュニケーションを楽しむ目的としてはもちろん、情報を収集する際もSNSを使用する人も多いです。

例えば、スタイリストが写真に特化したSNSを活用して、ヘアカットやスタイリングの事例を掲載すれば、その写真を目にした人は将来的に顧客となる可能性だって生まれるのです。SNSの活用は、美容室の事業規模に関わらず取り入れることのできる方法となります。

また、既存の顧客に対して客単価を伸ばすことが求められるなか、大切なのは「複合メニューの提案」や「販売商品の提案」といった、提案力です

「複合メニューの提案」ならば、
・カラーを行う際、お客様の髪の状態に合わせたトリートメントのメニューを提案し検討してもらう
・シャンプーをする際、季節の悩みに合わせた特別なスパメニューを用意して提案する
といったものが考えられるでしょう。

お客様のカルテをよく分析し、複合メニューによって個人個人が持つ悩みを最大限に解決できるような提案ができると、顧客のリピート率増加にもつながります。

「販売商品の提案」については、次の項目で取り上げます。

物販で売上の幅を広げる

売上の幅を広げるためには、物販を活用する施策も有効です。

物販とは、美容室の店内でヘアケア商品をはじめとした美容に関わる商品を販売することです。仕入れ価格が高いため、物販を取り入れることを敬遠する美容室もありますが、工夫次第では、こうしたホームケアの物販に力を入れることで売上アップにつながります

美容室のシャンプーメニューで使用しているシャンプー、リンス、トリートメントのほか、スタイリングで使用するワックスやヘアアイロンなどが物販の定番となります。実際の施術中に試してもらい、お客様からの反応によっては「この店舗でもお買い求めになれます」と声かけを行うと良いでしょう。

また、最近はマスクをして生活することが当たり前になってきているので、目元のケアを重視する方も増えています。そこで目元の印象がアップするクリームやマスカラといったアイケア商品を取り扱うなど、時代の流れを意識したラインナップを心がけることも大切です。

物販を行う上で重要なのは、商品に対する知識と熱量です。

従業員一人一人が物販で取り扱う商品に対してまんべんなく知識を持つよりも、効果的な方法があります。

それは、取り扱う商品のジャンルそれぞれにスペシャリストを配置することです。

・スタイリング剤ならこの人
・この人ならシャンプー専門家
というように、従業員それぞれが得意分野を持つことで、美容室全体でトータルビューティーを展開することができるのです。

また、物販を通してお客様に美容意識を高めてもらうことで、顧客のファン化につながります

リピート率を高める工夫をする

顧客を確保したところで、意識したいのが「リピート率」。

リピート率を高めることで、美容室にとって売上が安定しやすくなります。さらに、得られるメリットは美容室側だけではありません。
お客様にとっても、同じ美容室に通うことで悩みが解決しやすく、理想のヘアスタイルをキープできるようになるのです。
リピート率を高めるためには、何度も来店したくなる仕組み作りが有効と言えるでしょう。

例えば、
・「1ヶ月半後に来ていただくと、今回のヘアスタイルがキープしやすいですよ」などの声かけをして、その場で次回予約を取ってもらう
・通えば通うほどお得になる回数券を販売する
・早期予約をすることで割引を受けられる特典を用意する

といった方法が挙げられます。

支出の管理をしてコスト削減

売上を伸ばしたところで、利益をしっかりと得るためには支出の管理が欠かせません。どんなに売上が多かったとしても、その分莫大な支出額がかかってしまったら利益にならないからです。

美容室の支出に多いのは、カラー剤やトリートメント剤といった材料費が挙げられます

色の持ちが良いものや髪を傷めにくいものなど、質が高い材料も多く販売されていますが、
・経営する美容室の技術単価にしっかりと見合ったものなのかどうか
・お客様のニーズに対応する仕入れができているか
こうした視点で材料費の見直しをすることが大切です。

また、削減の余地のある支出としては、宣伝費が挙げられます。

集客や予約管理目的で契約する大手ポータルサイトにかかる広告宣伝費は、けして安い金額ではありません。
・無料で集客ツールとして活用できるSNSの運用に力を入れる
・自社のホームページやアプリケーションなどで予約ツールを構築し、お客様に利用を促す

このような工夫で、宣伝費を大幅にカットできる可能性があります。

美容室の売上高をアップした事例3選!

美容室の売上高をアップした事例3選!

ここからは、美容室の売上高をアップした事例を3つご紹介します。

今回の記事でお伝えしてきた売上アップの施策を経営する美容室で実際に取り入れる際、どのような施策が合うかどうかシミュレーションしたい方におすすめです。

店舗オリジナルのクーポンやキャンペーン

売上アップの施策として、まずお伝えするのは「店舗オリジナルのクーポンやキャンペーン」の実施です。
例えば、
・夏の季節に合わせ、「頭皮がすっきりするヘッドスパメニュー」と「清涼シャンプーの物販」を組み合わせた「暑さを乗り切る頭皮ケアキャンペーン」を開催
・美容室の周年祭キャンペーンと題し、期間内に訪れたお客様へ、次回に来店した際に使える割引クーポンを配布する
といった機会を持つことが挙げられます。

店舗オリジナルで開催することで、他店との差別化を図ることができますし、セットメニューや次回の予約にも意識を向けることができるので、単価アップやリピート率の向上にも期待できます

LINE登録でお得なクーポン発行

売上アップの施策として次にお伝えするのが、「LINE登録でお得なクーポン発行」の実施です。

店舗による公式LINEの運用をすることで、お客様に新メニューやキャンペーンのお知らせをすることができます。定期的なメッセージを配信した結果、お客様にとって美容室の存在を思い出す機会づくりができ、予約につながるチャンスがあります。

しかし、やみくもにメッセージを配信するだけでは、「また宣伝か」とお客様に飽きられてしまう可能性も。適宜、LINE限定のクーポンを発行することでお得感も演出できます。
お客様が来店した際、公式LINEへの登録を促すことがおすすめです。

物販を導入して施術以外での売上を立てた

最後に、「物販を導入して施術以外での売上を立てる」です。

カットやカラーといった技術代金だけでは、売上アップできるかどうかはお客様の来店人数の増加に委ねられてしまいます。

そこで物販を導入するのは、顧客単価を増加させることができるチャンスです。

店舗での施術に使ったシャンプーやスタイリング剤などを物販として取り扱うことは定番ですが、最近ではアクセサリーや食品などホームケア用品以外へと、ジャンルを広げて物販に取り入れるケースも増えてきています。
例えば、
・施術後の新しいヘアスタイルに合うイヤリングを提案する
・おすすめのハーブティーを施術中に試飲してもらう

など、美容室での物販が売上アップにつながるチャンスはいくつもあります。

まとめ

今回の記事では、美容室の売上算出の方法から、売上をアップさせるために重要な考え方、おすすめの集客方法まで徹底解説してきました。

売上を伸ばすためには、顧客単価の増加やリピート率の向上にスポットを当てたさまざまな施策が存在します。
どのような施策に取り組むとしても、まずは経営する美容室の現状把握が大切です。店舗は地域にとってどのような立ち位置で、どんなお客様が何を求めて来店しているのか、振り返ってみることから始めましょう。

きっと、経営を維持し、売上を伸ばしていくヒントが見つかるはずです。