04

SALOSUTA MEDIA

新人美容師の教育方法とは?よくある悩みや練習台などについても解説!

美容師の離職率は高いことで知られています

なかなか仕事を覚えない、新しく入ってきてもすぐに辞めてしまう…。

そんな事態を防ぐためにも新人教育は非常に重要です。

昔の「見て覚える」スタイルの教育方法では今の新人は育っていきません。

今回は新人美容師への教育方法と重要性について詳しく解説していきます。

 

新人美容師を育成する理由

美容師は技術力や接客スキルが求められるのはもちろん、スタッフ同士の密な連携、店内の掃除や整理整頓など多岐にわたります。

その分新人美容師は覚えることが多く大変かもしれませんが、新人教育をきちんと行うことでメリットも生まれます。

・スタッフ同士の連携が取れて仕事効率が上がる
・お客様の待ち時間が過ごしやすくなる
・美容室全体の評価が上がる

以上のように新人教育に力を入れるということは新人美容師にとってだけではなくお店側にとっても有益なことなのです。

 

新人美容師を教育する時のコツ

教育には指導者も労力を費やします。教えることがたくさんある上に新人美容師が覚えやすいように指導してあげなければいけません。

この章では教育する時のコツを解説しますので教育方法に悩んでいる方は参考にしてください。

 

教育カリキュラムを準備する

業務の流れやタイミングなど全部を口頭で説明してもなかなか覚えられません。指導者が変わったら前に言われたことと違うということもあります。

カリキュラムを作成しておくことで教える側も何を教えるべきか明確になりますし、誰が教えても同じになり新人美容師も戸惑うことはなくなるでしょう。
トイレ掃除の仕方等の細かい作業も可視化しておくことで、より伝えやすくなります。

既にカリキュラムが存在する場合は定期的に見直すことをお勧めします。

 

基本的なマナーや常識は最初に定着させておく

マナーは間違って身につくと癖になってしまいますので最初に覚えてもらうのが良いです。
挨拶の仕方、道具を置くときの音やドアの開閉音など細かいことでもきちんと行えばそれだけで接客レベルはとてもアップします。

意識的に行動できるよう指導していくことが重要です。
またスタッフ同士でも「指導を受けたらメモをとる」「5W1Hで分かりやすく話す」など社会人としての常識も覚えてもらうことで円滑に業務を行うことにもつながります。

 

それぞれの業務を行う意味を教えて解像度を向上させる

初めのうちは掃除や洗濯、買い出しなどの雑務が多くモチベーションが上がらない新人美容師もいることでしょう。
一見すると美容師に関係ないような仕事でもすべてに意味がありますよね。業務に就く前に「この仕事はこういう理由で今必要なんだよ」と伝えてあげることで仕事への意欲アップにつながります。

長い研修期間、コツコツと手を抜かずに真面目に取り組むことができればお店にとっても有益な美容師となるでしょう。

 

新人美容師の技術力を向上させる教育の流れ

美容師たるもの技術力がないとお客様に信頼してもらえません。新人美容師の技術力を磨くためのポイントを3つお伝えしますのでなかなか技術力が伸びてくれないなと悩んでいる指導者の方は参考にしてください。

 

指導者側が実践して見せる

文字を読んだり口で説明するだけではイメージがわかず新人美容師は覚えられません。実際に指導者が現場に立って実践して見せることが必要です。
一連の流れに沿って見せながら気を付ける点や間違えやすい点なども伝えておくとわかりやすいです。最後に質疑応答などもできると親切でより覚えやすいですね。

丁寧に教えてあげると「頑張って覚えよう!」とやる気になりますよ。新人美容師側は映像として記憶することで後で思い出して復習することもできます。

 

練習台やカットモデルなどで実践練習を行う

技術力を磨くにはとにかく数をこなすことです。体が覚えるまで練習を積み重ねなければなりません。
まずは練習台を使ってカットの練習。

慣れてきたらカットモデルを募集したり知人に頼んだりしてリアルなカットの練習をしましょう。実際にモデルのカットをすることで接客の練習にもなりますし、「失敗してはいけない」と良いプレッシャーにもなります。

指導者は間違えそうな点や改善点をその場で教えてあげ、苦手な部分を残さないようにしましょう。

最終チェックを行い実践へ。

カット、シャンプー、カラー、パーマ、それぞれの技術をチェックします。少しでもあやふやな点があればしっかりと再確認をしましょう。

実践に移ったときに重大なミスにつながってしまう恐れもあるので最終チェックでは厳しく審査をします。
最終チェックまでに定期的なチェックも行うと指導者側もどのくらい覚えているのかがわかり、新人美容師も都度振り返りができます。

細かいところまで熱心に指導してくれると新人美容師も信頼してくれますね。

 

美容師の新人研修とは

会社のような大きな研修会があるのか、どこかへ研修を受けに行くのかわからない人もいると思います。
研修期間中に給料が発生するのかどうか心配な人もいますよね。

次の章では新人研修の中身について解説していきます。

 

研修で何をするの?

研修内容は店舗によって変わってきますが必ず行う研修があります。
・技能研修
・マナー研修
の2つです。

美容室独自で行う場合や外部から講師を招いて行う場合もあります。また一部では合宿のように違う場所で受けることもあります。

 

技能研修

カット、シャンプー、カラー、パーマなどの技術的な面の研修のことです。店舗にとって変わりますが、ペアやグループになって練習したりお互いに施術しあったりします。

また外部から講師のスタイリストを招いて講習会を行うこともあります。
活躍しているスタイリストの技術を教わることでより専門的な知識や技術をインプットすることができます。
「専門学校で習ったから…」とおざなりにせずに積極的な姿勢で臨みましょう。

 

マナー研修

美容師は技術だけではなく言葉遣いやマナーも完璧でなければなりません
接客、接遇、挨拶などの基本的なビジネスマナーの研修を受けることが必須です。新人美容師は電話番を任されることも多いので電話対応や言葉遣いなども学びます。

厳しく見られる部分でもあるので、より専門的な知識を持つマナー講師を招いたり外部の講習会に参加したりするケースが増えています。
基本的なマナーだけではなくコミュニケーション力をつけたり気遣いができるようになると美容師としてよりステップアップできます。

 

新人研修中の期間や給与

お客様に満足のいく施術ができるようになるために必要な期間ですが、給与が出るのかどうかわからない人も多いはず。
研修の期間が長くても短くても不安ですよね。

新人研修の期間と給与について解説していきます。

 

新人研修期間

期間は店舗によってさまざまですが概ね3か月~6か月が多いです。
個人サロンだと人手が少ないので3か月ほど。

大手チェーンなどはスタッフが多いので6か月ほどのところが多いです。
短い方がいいと思うかもしれませんがその分たくさんのことを短期間で覚えなければいけないので大変です。

研修期間が終わるとアシスタントとしてお客様と関わることが増えてきますので研修期間のうちに覚えなければいけないことや疑問点の解決をしておきましょう。

 

新人研修時の給与

制度としては「働きながら受ける」「受けた後に働く」という2つのパターンがありますがどちらも給料は発生します。

働きながら研修を受ける場合は、パート・アルバイトは時給900円~1000円正社員雇用では13万~18万が一般的な相場です。
働く前に研修がある場合はパート・アルバイトとして雇用されるので時給900円~1000円となります。

「勉強しながらお給料がもらえる」といった姿勢でコツコツ頑張りましょう。

 

新人美容師の教育のコツとしては下手でも叱らない

昔のような厳しい指導の仕方では新人美容師は育たないどころか辞めてしまう可能性があります。
頭ごなしに叱ると新人美容師のモチベーションが下がることもそうですが、こちらの伝えたいことも伝わりません。

感情的になりそうなときは深呼吸をして一旦冷静になり、言いたいことを整理してから伝えましょう。
下手でも叱ってばかりではなくいいところは褒めて育てていく、1人1人の個性に合わせた指導をすることが大事です。

 

まとめ

美容師は覚えることも多く、日々技術を磨かなければならない大変な仕事です。

スタイリストになるまでの期間が長く途中で挫折してしまう人も多いでしょう。

しかしお店の雰囲気にも慣れ、スタッフ同士の信頼関係も生まれれば楽しく仕事を続けることができるのではないでしょうか。

新人美容師が気兼ねなく質問したり挑戦したりできる環境であるとよいですね。