美容師のアシスタントとは、カットやカラーの技術の習得から、接客やお店の運営まで、美容師の仕事を広く学ぶ見習い従業員です。
この記事では、アシスタントの仕事内容や待遇、スタイリストになるまでのプロセスを解説します。これから美容師を志すのであれば、アシスタント期間にしかできない勉強でスキルを磨き、自分の強みを見つけましょう。
ここで努力できる人こそ、お客様から信頼される美容師になれるはずです。
美容師のアシスタントとは?
アシスタントとは、スタイリストになるための見習い美容師のことです。実際の業務や練習を行いながら、スタイリストとしての技術や経験を磨きます。
また、技術面だけでなく、店舗の運営に大切な接客や会計、営業活動などを学ぶ期間でもあります。
スタイリストとの違い
スタイリストは、カットやカラー、パーマなどのお店のメニューをお客様に実際に施術します。アシスタントは見習いという立場で、お客様がスムーズに施術を受けられるよう、スタイリストをサポートする業務が中心です。
スタイリストは、お客様の要望全てに応えられる技術があることが前提で、お店の求める基準を満たした美容師です。
アシスタントがスタイリストになるためには、スタイリストのサポートを通してお店の運営にかかわりながら練習を重ね、お店の認める水準にまで技術を磨く必要があります。
美容師のアシスタント時期の仕事内容
美容師アシスタントの仕事内容はスタイリストのサポートや、接客、営業活動など多岐にわたります。ここからは、アシスタントの具体的な仕事内容を大きく4つ紹介します。
業務内容を理解し、信頼されるスタイリストになるための目標を立てましょう。
スタイリストのサポート
アシスタントの業務は、スタイリストのサポートが中心です。ブローやカラーの補助から切った髪の毛の清掃まで、お客様が気持ちよく施術を受け、満足してもらうための様々な業務をこなします。
店内を清潔に保つ、カラーのサポートについて作業の短縮をするなど、お客様が「また来たい」満足できるお店づくりへ取り組みましょう。
一つ一つの作業を通して、お客様の様子やスタイリストの接客の様子など学ぶことで、美容師としての成長につながります。
接客
接客は美容師にとって、カットの技術と同じくらい大切な業務です。お店を気に入ってまた来てもらうことで安定した収入となり、お店の大きな利益になるからです。
アシスタント期間のうちは特定の指名客などがないため、来店するいろいろなお客様と接する機会があります。
「お客様が何を必要としているのか」
「満足してもらうにはどうしたらよいか」
たくさんのお客様との何気ないコミュニケーションから、これらをじっくり考えられるのはアシスタントの期間だけです。マナーを身につけ、ときには先輩の接客の様子も分析しながら、思いやりのある接客を心がけましょう。
道具の準備や片付け
道具の準備や片付けも、アシスタントとして多くの発見ができる場です。例えばパーマの準備をする場合、必要なものを先回りして準備できるようになれば、お客様を待たせる時間が減り、より快適に施術を受けてもらうことができます。
片付けでは、在庫状況を確認できたり、人気のオイルやシャンプーなどの動向を知るきっかけになりますよ。準備や片付けをただの作業としてこなしていくだけでなく、些細な気づきを大切にしましょう。
営業活動
将来的に自分のお店をもつ目標のある方は、営業活動も積極的に学ぶことをおすすめします。お店のホームページやブログ、SNSに携わることで、アシスタント期間から集客のノウハウを身につける努力をしましょう。
また、今リピートしてくれるお客様は、すでに担当のスタイリストがついています。営業活動に積極的に関わり、まずアシスタントとして自分を認知してもらえば、スタイリストになったときに自分を指名してくれるお客様の獲得にも有利にはたらきます。
数年先の自分のポジションも見据えた営業活動に取り組むことも意識しましょう。
美容師アシスタントの待遇
美容師アシスタントの平均月収は14〜18万円程度といわれています。勤務時間以外に、終業後に練習をしたり休みの日は研修に時間を割いたりと、忙しい日々の中で技術を磨き続けなければなりません。
ここからは、美容師アシスタントの給料や労働時間について、詳しくみていきましょう。
給料
先ほども触れたように、アシスタントの平均月収は、地域によっても異なりますが、14〜18万円程度です。他の職種と比べると、決して高いとはいえません。
給料の割に仕事がきつい、練習のための道具にも費用がかかって割に合わないと、離職する人もたくさんいるのが現実です。しかし、厳しいアシスタント期間を乗り越えることではじめて美容師としての道は開けます。
アシスタント期間は、自分の可能性を考える期間と考え、一つひとつの作業を丁寧にこなしましょう。
労働時間
美容師の労働時間は、1日に10時間を超えることも多くあります。開店前の準備から閉店後の片付けまでとなると、休憩をとったとしても拘束時間は長くなることはあらかじめ覚悟しておくべきでしょう。
それに加え、アシスタントは開店前や閉店の練習が欠かせません。しばらくの間は、プライベートを楽しむ余裕がなくなってしまうかもしれません。
しかし、スタイリストになるためにはスキルを磨くことは絶対条件です。目の前の業務や課題に追われるのではなく、将来理想とする美容師になるための大切な時間ととらえて、毎日を有意義に過ごしましょう。
アシスタントのキャリアは2年~4年!スタイリストになるには?
スタイリストになるには、お店がそれぞれおこなう実技試験に合格する必要があります。「アシスタントを〇年しなければスタイリストになれない」という決まりはなく、お店によっては研修制度やカリキュラムを用意しているところもあるでしょう。
平均して2〜4年で実技試験を受けるチャンスがやってきて、合格すればスタイリストデビューをはたすことができます。スタイリストになってはじめて、本当の美容師としてのキャリアが始まると言っても過言ではありません。
まずは、日々の練習や業務を大切にしながら、技術を磨きましょう。
まとめ
この記事では、美容師のアシスタントの仕事内容や待遇、スタイリストになるためのプロセスについて解説しました。アシスタント期間は、練習や業務に生活の大部分を費やさなければなりません。
辛い経験をすることもあるかもしれませんが、目標を見失わず、学ぶ姿勢を大切にしましょう。そうすることで、きっと自分の理想とする美容師になれるはずです。