美容師は離職率の高い職業の1つ。
新人美容師が仕事を覚えるのに時間がかかる・美容師が新しく入ってきてもすぐに辞めるなど、美容室ごとに悩みが異なります。
業務に支障をきたさないためにも、新人研修をどのように行うかが重要です。
見て覚えるスタイルの教育方法以外の方法を検討することが新人研修のポイント。
今回は、新人美容師への教育方法と重要性について解説します。
新人美容師を育成する理由
美容師は技術・接客スキルだけではなく、スタッフ同士の密な連携・店内の掃除・整理整頓なども求められます。
新人美容師は覚えることが多いため、教育を十分行う必要があります。
美容室が新人美容師を教育する主なメリットは以下の3つ。
- ・スタッフ同士の連携が取れて仕事効率が上がる
- ・お客様の待ち時間が過ごしやすくなる
- ・美容室全体の評価が上がる
新人研修は新人美容師だけでなく、美容室にも有益です。
新人美容師を教育する際のコツ
新人美容師を教育する際、指導者も労力を費やします。
指導する内容が数多くあるため、新人美容師が覚えやすいように指導することが求められます。
教育する際の主なコツは以下の通り。
- ・教育カリキュラムを準備する
- ・基本的なマナー・常識は最初に定着させておく
- ・各業務の行う意味を教えて解像度を向上させる
ここでは、教育する際のコツについて取り上げます。
教育カリキュラムを準備する
口頭で業務の流れ・タイミングなどを全て説明するのではなく、教育カリキュラムを作成することがポイント。
指導する内容が明確になるのに加え、指導者が変わった際に前に言われたことと違うと言われにくくなります。
新人美容師を戸惑わないようにすることが重要です。
すでに教育カリキュラムがある場合、定期的に見直し、必要に応じて変更することをおすすめします。
基本的なマナー・常識は最初に定着させておく
間違ったマナーが身につくと、癖になります。
最初に基本的なマナー・常識を定着させておくことが重要。
接客スキルを向上させるポイントとして、主に以下のものが挙げられます。
- ・挨拶の方法
- ・道具の置き方
- ・ドアを開閉する方法
道具の置き方などにより、顧客からの印象が変わります。
指導を受けたらメモを取る・5W1Hで分かりやすく話すなどを徹底することも業務の効率化を図るポイント。
各業務の行う意味を教えて解像度を向上させる
掃除・洗濯・買い出しなどを行う意味を指導し、仕事に対する意欲を向上させる必要があります。
研修期間中に新人美容師が真面目に業務を取り組めるかどうかが重要になってきます。
新人美容師の技術を向上させる教育の流れ
美容師は顧客満足度を向上させるために十分な技術が求められます。
新人美容師の技術を向上させるポイントは以下の通り。
- ・指導者側が実践して見せる
- ・練習台やカットモデルなどで実践練習を行う
- ・最終チェックを行った後に実践に移る
ここでは、技術を向上させるために一体どのようなことを行えば良いかについて解説します。
指導者側が実践して見せる
口頭での説明・マニュアルなどを読ませるだけの指導では、新人美容師が技術を覚えられない場合があります。
指導者が現場に立ち、実践して見せることが新人美容師の技術を向上させる上で重要です。
一連の流れを見せ、注意点などを分かりやすく伝えることがポイント。
質疑応答の時間を設け、新人美容師の疑問を解消することをおすすめします。
後で思い出しやすくすることにより、新人美容師は業務などについて復習しやすくすります。
練習台やカットモデルなどで実践練習を行う
体が覚えるまで練習を積み重ねることも技術を向上させるポイント。
練習台でカットの練習ができます。
カットに慣れた後、カットモデル・知人にカットの練習を頼みます。
モデルのカットを行うことは接客の練習につながる点がメリット。
指導者は間違えやすい点・改善点などをその場で教え、新人美容師の苦手な部分を残さないことが重要です。
最終チェックを行った後に実践に移る
カット・シャンプー・カラー・パーマそれぞれの技術をチェックし、曖昧な点がないか確認することも技術を向上させるポイントです。
曖昧な点をそのままにしておくと、重大なミスにつながる場合があります。
最終チェックで新人美容師の技術を厳しく審査。
最終チェックまでに定期的なチェックを行うことにより、指導者は新人美容師の技術を把握できます。
新人美容師は定期的なチェックを通し、技術の振り返りを行うことが重要です。
美容師の新人研修とは
美容師は新人研修を通し、業務に必要な技術・知識・マナーを身に付けます。
これから美容師として活躍したいと感じている方に向けて、美容師の新人研修の内容について解説します。
研修で行う内容
研修内容は店舗ごとに異なります。
必ず行う研修は以下の2つ。
- ・技能研修
- ・マナー研修
美容室独自で行う場合もあれば、外部から講師を招いて行う場合もあります。
合宿のように違う場所で行う美容室も存在します。
美容師として活躍するためには、積極的な姿勢で新人研修に臨むことが重要。
ここでは、技能研修・マナー研修について取り上げます。
技能研修
技能研修はカット・シャンプー・カラー・パーマなどの専門的な技術を身に付けるための研修です。
ペアまたはグループになり、練習する場合もあります。
マナー研修
接客・接遇・挨拶などの基本的なビジネスマナーの研修を受けるも新人美容師に求められます。
新人美容師は電話番を任されることが多く、電話対応・言葉遣いを身に付けることが重要。
言葉遣い1つで美容室の印象が変わります。
外部からマナー講師を招く美容室・外部の講習会への参加を促す美容室が増えています。
接客の詳細について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
新人研修中の期間・給与
新人研修の期間・給与を踏まえ、どの美容室に就職するか判断することが重要。
ここでは、新人研修の期間・給与について解説します。
新人研修期間
新人研修期間は約3~6ヵ月です。
美容室ごとに新人研修期間が異なります。
短い場合、短期間で覚えなければならないことが多いため、注意が必要。
新人研修期間後、アシスタントとして顧客と関わることが増えます。
新人研修期間のうちに疑問を解消し、業務に支障をきたさないようにすることがポイントです。
新人研修時の給与
新人研修のパターンは以下の通り。
- ・働きながら新人研修を受ける
- ・新人研修を受けた後に働く
どちらのパターンにおいても、給与が発生します。
働きながら新人研修を受ける場合、パート・アルバイトは時給900円~1000円が一般的な相場です。
正社員雇用は約13万~18万円。
働く前に研修がある場合、パート・アルバイトとして雇用されるため、時給900円~1000円です。
下手でも叱らないことが教育のポイント
厳しい教育を行うと、新人美容師が辞める場合があります。
新人美容師のモチベーションを下げないことが教育を行う上で重要。
感情的になる場合、深呼吸をして一旦冷静になり、言いたいことを整理することをおすすめします。
1人1人に合わせて指導することが新人美容師を教育するポイントです。
まとめ
美容師は覚えることが多いです。
新人研修を通し、美容師は技術などを身に付けます。
新人美容師を途中で挫折させないためには、カリキュラムなどを見直すことが重要。
いかに新人美容師のモチベーションを下げないかが求められます。
これから美容師を雇う際、どのような美容師に応募して頂きたいか一度検討することをおすすめします。