美容業界への参入を検討している人の中には、「今から参入しても大丈夫なのか」などの不安を抱えている場合があります。
美容室はコンビニより多いと言われているため、立地・差別化などを意識することが重要。
この記事では、美容業界の売上情報について取り上げています。
美容業界の売上高ランキングも紹介しているため、一度参考にして頂きたいです。
美容師の月間売上について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
美容業界の売上高は一体どのくらい
2024年から過去8年間における理美容サロンの市場規模は以下の通り。
- ・2017年:2兆1,474億円
- ・2018年:2兆1,382億円
- ・2019年:2兆1,253億円
- ・2020年:1兆1,970億円
- ・2021年:2兆470億円
- ・2022年:2兆5,501億円
- ・2023年:2兆5,160億円
- ・2024年:2兆6,496億円
新型コロナウイルス感染拡大に伴った緊急事態宣言が続いた2020年は、2兆円を下回っている結果です。
2021年以降はワクチン接種・感染対策が進んだ結果、来店客数が戻っています。
2024年は近年で最も高い売上高を記録。
順調に回復しています。
他の業界と比較
日本の業界別売上ランキングベスト10は以下の通りです。
- ・1位:卸売業界:126兆円
- ・2位:電気機器業界:85.5兆円
- ・3位:総合商社業界:66.2兆円
- ・4位:金融業界:64.4兆円
- ・5位:自動車業界:63.9兆円
- ・6位:小売業界:63.1兆円
- ・7位:専門商社業界:53.5兆円
- ・8位:化学業界:35.1兆円
- ・9位:自動車部品業界:34.1兆円
- ・10位:機械業界:32.9兆円
50位の人材派遣は5.6兆円の市場規模。
付加価値をつけて高めの価格設定にしている美容室と価格帯が低めのチェーン店との価格差が市場規模に影響しています。
美容業界の今後の展望や動向
今後の美容業界の展望は明るいです。
成長スピードは緩やかな反面、美容業界の市場規模は増加傾向にある点が理由。
付加価値をつけたサービスなどにより、客単価が向上しています。
高齢化の進行・出生率低下などによる人口減少が問題となっているため、リピーターを獲得することが重要です。
美容業界の売上高ランキングTOP7
美容業界で活躍する際、各企業の特徴・強みについて押さえることをおすすめします。
ここでは、美容業界の売上高ランキングTOP7を取り上げます。
1位:阪南理美容(ブラージュ)
阪南理美容(ブラージュ)は、全国に直営店を730店舗以上の理美容室を展開しています。
全国で働くスタッフは総勢6,000名です。
「最高の技術でキレイに、ていねいに、そして早く」の理念の下、サービスを提供。
カットをはじめ、ヘアカラー・パーマ・縮毛矯正などの施術を行っています。
クレジットカード・電子マネー決済・QRコード決済に対応している点も特徴に挙げられます。
阪南理美容(ブラージュ)の詳細はこちら:https://www.plage-bb.co.jp/company
2位:キュービーネットホールディングス
キュービーネットホールディングスは「私たちの存在意義」として、以下の4つの省く力を掲げている企業。
- ・省力のチカラ:お客様や社員の労力を省く
- ・省手間のチカラ:お客様や社員の手間を省き、能率を高める
- ・省時間のチカラ:時間の無駄を省き効率よく使う
- ・省資源のチカラ:節水、節湯を前提として省資源を実現する
余分な無駄につながることを省き、質の高いサービスを提供することを心掛けています。
QBハウスは短時間・低価格。利便性の高い立地などにより、手軽さを提供している点が特徴に挙げられます。
日本国内だけではなく、海外にも展開している点も特徴の1つ。
キュービーネットホールディングスの詳細はこちら:https://www.qbnet.jp/
3位:アルテジェネシス
アルテジェネシスは、美容室のフランチャイズを中核とした企業です。
店舗開発から教育・流通・宣伝までサポートします。
グループ店舗数は348店舗。
グループチェーンの売上は203億円です。
「若々しさ、美しさ、健やかさをより便利に、快適に提供する」の理念の下、美容業界の変化を積極的に取り込んでいます。
アルテジェネシスの詳細はこちら:https://artegenesis.com/
4位:カットツイン
カットツインは「髪を切り、心を伸ばす」の理念の下、愛される理美容室・日本一を目指している企業。
理容cut-Aでは、カット・顔剃り・シャンプーなどのサービスを低価格で提供しています。
アフターケア制度を設けることにより、サービスの質を向上させている点も特徴に挙げられます。
リピート率を向上させるため、ポイントカードを発行。
顧客はポイントを貯めることにより、割引特典などのサービスを受けられます。
カットツインの詳細はこちら:https://www.cuttwin.co.jp/
5位:イレブンカット
イレブンカットは1,580円(税別)でカットを行っています。
カットにかかる時間は11分。
事前に予約する必要がない点も特徴に挙げられます。
入りやすい店構え・心を込めた接客などにより、リピーターの獲得を目指しています。
イレブンカットの詳細はこちら:https://www.11cut.com/
6位:田谷グループ(TAYA、Shampoo)
田谷グループは、東京・神奈川・千葉・埼玉・名古屋・大阪・福岡・熊本などに4ブランドを展開しています。
展開しているブランドは以下の通りです。
- ・HAIR TAYA
- ・HAIR TAYA&CO.
- ・HAIR Shampoo
- ・MICHEL DERVYN PARIS
地域ごとの特性・顧客のニーズを施術・サービス・接客に反映させます。
オリジナル商品を開発している点も田谷グループの特徴。
サービスの質を向上させるため、社内技術セミナー・社内コンテストを行っています。
田谷グループの詳細はこちら:https://www.taya.co.jp/
7位:若松
若松は、関西を中心に展開している理美容チェーンです。
コンセプトは「時間とプライスを気にせずに、クオリティの高いサービスでヘアスタイルを気軽に楽しんで頂きたい」。
資生堂・ロレアル・ウエラ・ミルボンなどの企業と商品・技術交流を行い、美容に関する研究、開発を繰り返しています。
店舗数は50店舗です。
若松の詳細はこちら:https://www.waka-matsu.jp/
まとめ
美容業界の市場規模は2020年に落ち込んだ後、2021年以降は2兆円を超えています。
長期にわたって美容室などを経営するためには、新規顧客だけではなく、リピーターを獲得することが重要。
質の高いサービスを提供するだけではなく、回転率の向上も求められます。
美容室などを出店する際、競合店のサービス・内装などについて分析することをおすすめします。