美容に興味がある人にとって、エステティシャンという仕事は魅力的に映るのではないでしょうか。
この記事では、エステティシャンの仕事内容や、具体的な施術の種類、エステティシャンになる方法について解説します。
エステティシャンに興味があるけれどマッサージなど接客以外はどのようなことをしているのかよくわからない、そんな人にとって役立つ内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。
エステティシャンの主な仕事内容
エスティシャンの仕事というと、フェイシャルマッサージやボディケアなどの施術が思い浮かぶかと思いますが、それ以外にも多くの業務があります。
カウンセリングや裏方の事務作業、宣伝など、どれもがサロンを回していくうえで欠かせない仕事です。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
受付業務・会計業務
来店したお客様をお迎えすることや、施術が終わったあとに会計をおこなうフロント業務があります。
受付はお客様に最初に接する大事な業務です。
笑顔でお客様をお迎えしてスムーズにヒアリングへご案内するために、時間ごとの予約状況をしっかりと把握しておくことが必要となります。
会計業務も、同じくお客様をお待たせしないようスムーズさを心がけ、施術後でリラックスした状態のお客様を気持ちよくお送りしましょう。どちらもお店の印象に関わる業務ですので、笑顔と余裕をもった接客を心がけることが大切です。
カウンセリング
施術前に、お肌や体型についてお客様のお悩みや希望をヒアリングします。
スタッフがヒアリングしながらメモしていくか、お客様にカウンセリングシートに記入してもらいましょう。
- お肌や体型などに関する悩みや希望
- 当日の体調の確認
- アレルギーの有無や病歴の確認
- 普段のお手入れ方法や運動習慣や生活スタイル
主に以上の項目が必要となります。
インターネット予約の場合は事前にアンケートを記入してもらうことで、当日の受付から施術までの流れをスムーズにできます。
丁寧なカウンセリングは、お客様に適した施術をご提案するため、顧客満足度をあげるためにも必須です。
特に初回は丁寧に話を聞いて、お客様がエステに求めるものを把握しましょう。
ヒアリング後は、コースや施術内容をご提案、確認してから施術へと移ります。
ヒアリングシートはお客様情報として保管します。
施術
カウンセリング後は、施術ルームに案内し、施術をおこなっていきます。
- フェイシャルケアエステ
- ボディケアエステ
- 脱毛
- ブライダルエステ
- 痩身エステ
以上の内容が主な施術メニューとなります。
施術内容やスタッフの体制にもよりますが一日で3~5名程度が目安となります。
メニューによって決められた時間内で、準備、施術をおこない、次のお客様のための片付け、セッティングをおこないます。
施術の内容については、のちの項目で詳しく説明していきます。
サロンの清掃や在庫管理
施術やカウンセリングなどのお客様と接する業務だけでなく、清掃や在庫管理など裏方も重要な仕事です。
お客様にサロンで気持ちよく過ごしていただき、スタッフがスムーズな施術ができるよう環境を整えることを目的とします。
サロンの入口、施術室、お手洗いなど、お客様が利用する可能性のある場所は、欠かさず清掃をおこなうことを習慣としましょう。
お客様に販売するケア用品などの商材、施術に必要な消耗品、その他備品の管理と発注は、定期的なチェックとともに在庫がわかりやすいような管理体制を整えておきましょう。
タオルやリネン類の洗濯が必要となることもあります。
営業・広告・販売
実際の施術以外の部分で、営業・広告・販売などの業務があります。
- 営業:サロンでおこなうイベントやキャンペーンなどのお得な情報をお客様に伝えて、販売の促進につなげます。
- 広告:お店に貼るポップや配布用のチラシの作成、SNSやインターネット上でのPR、店頭でお客様に口頭で伝えてイベントやキャンペーンを盛り上げます。
- 販売:サロンで使用している化粧品やホームケア用品をお客様に勧めて販売促進につなげます。施術の効果を最大限に高めるため、お客様単価をあげるために、必要な業務です。サロンの要となる施術の技術を磨くことも大事ですが、サロンでおこなっている活動をより多くの方に知ってもらい、安定的なサロン運営につなげるためにも欠かせません。
エステティシャンが行う施術の種類は?
エステティシャンがおこなう施術には、部位や目的によってさまざまなものがあります。
それぞれお店によって売りにしている施術が異なり、アプローチ方法も手技・マシン・パックなど多岐にわたります。
すべての施術において、しっかりと効果を出すため、安全に配慮した施術をおこなうために、研修や練習を積み重ねて専門知識と技術を習得していく必要があります。
それぞれの施術の特徴とともに詳しく解説します。
フェイシャルケアエステ
顔・首・デコルテなどの部位に対しておこなう施術です。
クレンジング・洗顔・吸引をしてから、ハンドエステやパック、美顔器を使用した施術など、いくつかの施術を組み合わせたメニューとなっていることが一般的です。
目的としては、フェイスラインの引き締め・リフトアップ・保湿・美白・毛穴汚れや老廃物の除去・リラクゼーションなどの効果をえることです。
ハンドエステなどの手技の習得とともに、美容成分やマシンの使用方法、セルフケアの仕方などに関する知識が必要です。
ボディケアエステ
脚・太もも・お腹周り・背中・二の腕など気になる部位に、オイルマッサージやパック、マシンを使用した施術をおこなっていきます。
主に乾燥ケアやくすみケア、血行促進、リラクゼーションを目的とした施術になります。
首や肩のコリ、手足の冷えやむくみなどにアプローチできるため、デスクワークの多い方や運動不足の方に人気の施術です。
お客様の身体に直接触れるため、体調やお肌の状態によって力加減を変えたり、といった配慮が必要です。
脱毛
顔や身体のムダ毛を除去する施術です。
エステサロンでおこなう脱毛は、マシンを使用する光脱毛がメインとなります。
光脱毛は、医療用より出力は弱くなりますが、抑毛・減毛として効果があり、痛みに弱い方におすすめの施術です。
出力の強い医療用レーザー機器を使用した脱毛や、剃刀を使用したシェービングは資格や免許が必要となるためエステサロンではおこなえません。
光脱毛は資格は必要ありませんが、火傷や肌トラブル、照射ムラなどを起こさないよう、安全性と効果を高めるためにも講習で知識や技術を習得することは必要です。
ブライダルエステ
主に結婚式を控えた女性に、ウェディングドレスを綺麗に着こなすことを目的とした、メニューを提供しています。
準備期間は平均で3ヵ月から長くて半年、あまり時間をかけられない方は1ヵ月程度が目安で、集中的に通う方も多いです。
需要のあるメニューを組んでブライダルコースとして設定しているお店もあります。
ドレスを着た際に露出する部位のケアや、全体のシェイプアップ、お化粧のりをよくするためのフェイシャルエステやシェービングなどがメインとなります。
痩身エステ
ダイエットやシェイプアップを目的として、主に首から下を施術します。
エステサロンでおこなう痩身エステは、主に以下の種類があります。
- 手技:ハンドマッサージ、リフレクスソロジー、カッピングなどで老廃物を押し流し血行促進を促します。
特に施術者の技量が問われる施術です。 - マシン施術:キャビテーション、ラジオ波、脂肪冷却、EMS、電磁パルス、吸引など、直接脂肪細胞にアプローチできるものも多く、部分痩せが可能なことが特徴です。
マシンの使用方法や効果などを熟知する必要があります。 - パックなど:パラフィンパック、海藻パックなど、保湿や美白とともに、引き締めや発汗効果でシェイプアップを目的とします。痩身を目的とする場合、マシン施術と手技やパックなど複数の施術を組み合わせることが多いです。
1回の施術では効果が継続しないため、回数を設定し通ってもらい、エスティシャンから食生活や運動習慣の見直しなどのアドバイスを適宜おこなっていきます。
エスティシャンになるための方法を紹介!資格は必要?
エステティシャンになるために、資格や免許は特に必要ありません。
しかし、お客様の肌に直に触れる仕事ですので、いずれかの形で知識や技術をえることは必須です。
未経験からエステティシャンになるには、以下の二つの方法があります。
- 独学およびエステサロンに就職する
- 美容の専門学校やスクールで学ぶ
一つずつ説明していきます。
独学で学ぶ
未経験でもエステサロンに就職することが可能です。
エステサロンに就職すると、サロンの研修制度や講習などを受けながら、実際に働きながら技術を習得できます。
お給料をもらいながら現場を経験できるため、学校やスクールに通うより実践的なスキルを磨くことができるのがメリットです。
反面、お店の方針などにもよりますが、裏付けとなる知識が追い付かなかったり不足することもあるため、独学で補うという姿勢も必要となります。
美容専門学校やエスティシャン養成コースに通う
美容専門学校やエスティシャン養成コースに通い、専門知識と技術を集中して習得します。
かかる期間は数ヵ月から2年。
費用はかかりますが、この記事で紹介したような幅広い施術方法だけでなく、解剖学、衛生学、栄養学、経営学、マナー講習などサロンワークに必要な知識をえることが可能です。
また、スクールによっては、就職支援や開業支援なども受けることができるので、より自分の希望に近い形でエステティシャンという仕事に就くことができます。
まとめ
ここまで、エステティシャンの仕事内容やなるための方法について解説してきました。
エステティシャンは、知識や経験、体力などが必要とされる仕事です。
簡単な仕事ではありませんが、お客様が美しくなるため、笑顔になるための手伝いができる、やりがいのある仕事でもあります。
ぜひ、この記事を参考に、自分がなりたいエステティシャンのイメージを明確にして、挑戦してみてください。