この記事では、新しくエステサロンを開業する方に向けて、業務用美顔器の種類や特徴について詳しく紹介していきます。
新しくエステサロンをオープンするにあたって、サロンの内装やコンセプトと共に、どのような施術が受けられるかというのは非常に重要です。
業務用美顔器は種類も多く、また安いものでもないので慎重に検討しなければならず、非常に悩む点かと思います。
この記事を読むことで、ご自分のエステサロンにどのような美顔器が合うのか分かるようになっていますので、是非最後までお付き合いください。
エステサロンの業務用美顔器とは?
業務用美顔器とは、家電量販店などでは市販されていない、エステサロンなどで使用される美顔器になります。
当然プロの現場で使用されるものなので、使用方法や注意点を把握する必要はありますが、家庭用美顔器やセルフケアでは得られない効果を実感できるエステサロンには必須のアイテムです。
大まかに
- 超音波タイプ
- 高周波タイプ
- イオン導入タイプ
などがあり、お肌の表面だけでなく奥にまで美容成分を浸透できたり、表情筋に直接アプローチできるようなものがあります。
ここからは、業務用美顔器と家庭用美顔器の違いについて、それぞれのメリットとデメリットを詳しく説明していきます。
業務用美顔器と家庭用美顔器の違い
業務用美顔器と家庭用美顔器の大きな違いは主に、出力レベル、サイズ、機能の3点になります。エステサロンで使用される業務用美顔器は出力レベルが高く、サイズは大きめ、多機能なものが多いです。
それぞれのメリット、デメリットについて詳しく説明していきます。
業務用美顔器は機能性が高い
エステサロンで使用する業務用美顔器は、家庭用と比べて出力が高く設定されている事が特徴です。出力が高い分効果も実感しやすく、また、幅広い肌悩みにアプローチできることが強みとなります。
ハンドエステや家庭用の美顔器では得られない美容効果が得られる為、お客様の満足度も高くなることが期待できます。
注意点としては、施術中や施術後にお客様が刺激を感じる可能性もあります。お客様のお肌に直接触れるので、安全面や衛生面、アフターケアなどにも配慮が必要です。
家庭用美顔器は操作性が高い
家庭用美顔器は、プロの現場で使用されている美顔器を一般の人でも使えるよう改良したもので、家電量販店などで購入できます。主な違いは以下の通りです。
- 一般の人でも安全に使えるよう、電気の出力レベルが抑えられている。
- コンパクトサイズで、ハンディタイプのものが主流。
- 業務用と比べて安価。
エステサロンに通う必要がないことがメリットですが、パワーが抑えられてる為、即効性は期待できず継続して使用しなければなりません。
エステサロンの業務用美顔器の種類
エステサロンで使用される美顔器は多くの種類がありますが、一般的に人気のあるメジャーなものは以下が挙げられます。
- イオン導入
- 超音波
- ラジオ波
- EMS
- エレクトロポレーション
- 複合型
次項から、1つ1つ詳しく説明していきます。
イオン導入美顔器
微弱電流を流すことによって、お肌を美しく整えることができます。電気のプラスとマイナスが反発する特性を利用して、普段のスキンケアでは吸収されない美容成分を肌の奥に届けられるのが特徴です。
良く使われる成分は以下の通り。
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
- プラセンタ
- トラネキサム酸
また、逆に電気のプラスとマイナスが引き合う性質を利用したイオン導出もあり、普段の洗顔では落としきれない皮脂や毛穴汚れを吸着して取り除くことができます。
こちらは、様々な美容成分が導入できるため人気でメジャーな施術のひとつです。コンパクトなサイズ感のものも多いので、個人でエステサロンを経営している方や、自宅を使用している方におすすめです。
超音波美顔器
超音波の細かい振動を利用した美顔器です。お肌に振動を与えることによって、以下のような様々な効果が得られます。
- クレンジング効果
- マッサージ効果
- リフトアップ効果
- 温熱効果 など
美容成分を浸透しやすくする効果(キャビテーション効果)もあり、たるみ、むくみ、肌荒れ、毛穴汚れ、角栓などの幅広い肌悩みに対応できる為、エステサロンでは人気のあるメジャーな施術です。
注意点としては、継続して効果を感じられるケアであること、使用する際にジェルや美容液などの消耗品が必要になること、が挙げられます。
特定の機能を持つため、必須メニューというよりは、施術メニューを増やしたいという方に特におすすめです。
ラジオ波美顔器
ラジオ波(RF)という電磁波の一種を使用した美顔器です。ラジオ波を照射した際に発生するジュール熱によって、お肌の温度を上昇させ血行やリンパの流れを良くします。
このジュール熱は真皮層にも届くため、お肌の弾力やハリを作り出すコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成を促すことができるのが特徴です。
期待できる効果は以下のようなものがあります。
- ハリ、弾力のUP
- くすみの改善
- フェイスラインの引き締め など
こちらも、使用する際にジェルや美容液が必要になることがあります。即効性を感じる方もいるようですが、基本的に継続することで効果を感じられる施術です。
特定の機能を持つ美顔器になりますので、施術メニューのメインとして導入したい方におすすめです。
EMS
EMSはお肌に微弱な電気刺激を与え筋肉を刺激する、美顔器ではメジャーな機能です。直接鍛えることの難しい表情筋にもアプローチできる為、気になるエイジングラインに最適な施術と言えます。
主な効果は以下の通りです。
- 毛穴の引き締め
- ほうれい線、たるみの改善 など
- フェイスラインの引き締め、リフトアップ
副作用は特にありませんが、微弱とはいえ電流を流すので少しピリピリとした感触があります。こちらも、使用の際にはジェルや美容液が必要になります。
ターゲット層にエイジングラインが気になるお客様が多い、というエステサロンのオーナー様におすすめです。
エレクトロポレーション
エレクトロポレーションとは、美顔器で皮膚に弱い電圧をかけ、角質層に一時的に小さな孔を開け美容成分を導入する施術法です。
特徴としては、イオン化できない成分も皮膚の内部に導入できるというところで、高分子(分子量が大きい)のコラーゲンやヒアルロン酸も使用できます。
使える成分の幅が広がるので、よりお肌悩みに合った美容液を選ぶことができるのが強みです。
- コラーゲン、ヒアルロン酸(乾燥や小じわ対策)
- トラネキサム酸、ビタミンC(シミ対策)
- EGF、プラセンタ(エイジングケア)
- ビタミンC(毛穴引き締め)
- リポエレム(フェイスラインの引き締め) など
少しピリピリとした感触はありますが、副作用はほとんどありません。こちらも、使用の際にはジェルや美容液が必要になります。
様々な美容成分が使用できるため、施術メニューを増やしたいという方や、ターゲット層にエイジングラインが気になるお客様が多い、というオーナー様におすすめです。
複合型美顔器
上記で紹介したような機能が1台に複数搭載された美顔器になります。
- 施術メニューを増やせる
- 単体のマシンを複数台購入するより節約になる、場所をとらない
- 時間短縮できる(同時施術可能な機能がある場合)
- お客様単価を上げられる
メリットとしては以上が考えられます。デメリットとしては、1台当たりのお値段が高くなること、故障した際の影響が大きいことなどが考えられます。
初期費用にかけられるコストと、ご自分の求める施術メニューのバランスをとって検討しましょう。幅広いエステメニューを取り入れたい新規のオーナー様や、スペースに余裕があるオーナー様におすすめのマシンです。
また、この記事ではフェイシャルに焦点をあてて紹介していますが、中には痩身とフェイシャルを兼ね備えた複合機もありますので、気になった方はそちらも検討してみて下さい。
エステサロンの業務用美顔器の効果や副作用
エステサロンで使用する業務用美顔器は、上記でも紹介したように様々な機能があります。家庭用と違って出力サイズが大きいため、その効果も高く、お客様の満足度もあがることでしょう。
また、セルフケアでは得られないリラクゼーション効果やリフレッシュ効果を求めるお客様も多いので、非日常空間の演出やプロの接客を徹底することをおすすめします。
業務用美顔器には、基本的に問題となるような副作用はありませんが、アレルギーや炎症、乾燥などには注意が必要です。
使用するジェルや美容液の安全性と使用推奨量、美顔器の使用方法についてはしっかりと把握しておきましょう。
エステサロンの業務用美顔器の選び方
エステサロンで使用する業務用美顔器は、以下の基準で選ぶことをおすすめします。ご自身の理想とするエステサロンに必要なものは何か、優先順位をつけて検討していく必要があります。
- 機能
- 価格
- サイズ
次の項目から一つ一つ詳しく説明していきます。
機能で業務用美顔器を選ぶ
機能面は、施術メニューにも直結するので慎重に決めましょう。前項でも紹介したように、イオン導入、超音波、ラジオ派、EMS、エレクトロポレーション、複合型、この5つが業務用美顔器の主な機能となります。
オーナー様のエステサロンのコンセプト、ターゲット層、平均単価、回転率を考慮することも必要ですが、どんなお客様に来てもらいたいのか、求められているのはどんな機能か、お客様視点でじっくり思い描いてみることも重要です。
価格帯で業務用美顔器を選ぶ
エステサロンで使用される業務用美顔器の価格帯は、購入かレンタルかによって変わってきますが、数十万から400万程と幅が大きいです。
基本的に搭載されている機能の多さによって変動し、複合型の方が高価になります。
- 複合型:様々な肌悩みに対応できる為、フェイシャルメニューを多くしたいという方におすすめ。無理のない返済ができるか慎重に考える必要があります。
- 単独型:ハンドエステに自信があるという方におすすめ。ハンドエステと単独型を組み合わせるだけでもお客様の満足度を高くすることは可能です。
また、ランニングコストや必要備品、メンテナンス費などの確認も忘れないようにしましょう。
サイズで業務用美顔器を選ぶ
業務用美顔器のサイズも様々ですので、エステサロンの広さによって、置けるサイズを確認しておきましょう。業務用美顔器の他に、施術用ベッドや備品、施術する方のスペースなどが必要になってきます。
あまり圧迫感のあるレイアウトはお客様にも好まれませんし、きちんとサイズを確認して余裕を持つことをおすすめします。
また、施術者は女性であることも多いため、自身で美顔器を移動する必要・持ち運びする必要がある場合はその点も考慮すべきポイントです。コンセントの配置も考慮できると尚良いですね。
まとめ
ここまで、エステサロンを開業する方に向けて、業務用美顔器について説明してきました。イオン導入や超音波エステなどの家庭用美顔器もメジャーになりつつありますが、やはり効果の面では業務用美顔器には敵いません。
注意するべき点もありますが、お客様満足度にも貢献できるようなアイテムであることは間違いありませんので、是非導入を検討してみて下さい。
多くの情報を取り入れて、オーナー様が理想のサロン作りの為に、より良いスタートを切れますように!