サロンのオーナー、つまり経営者の年収が多いのかどうか気になる人も多いですよね。また、なかなか年収が上がらずに困っているオーナーも少なくはないはずです。
そこで今回は、業種ごとの年収や、年収アップのための方法、経費について解説していきます。オーナーになるために参考にしていただき、年収アップのために頑張りましょう。
美容サロンオーナーの年収はいくら?
オーナーの年収は、業種やサロンの規模などによって変わりますが、年商の8%~10%といわれています。しかし、規模やかかる経費によって収入は増減します。
今回はエステサロン、美容室、ネイルサロンの3つの業種の平均年収をご紹介します。
エステサロンのオーナー
エステサロンのオーナーの平均年収は300万円~1000万円と幅広いです。開業直後は、知名度がまだ低いので300万円を下回ることも少なくありません。
しかし、複数店舗経営しているオーナーでは年収3,000万円を超えている人もいます。エステ機器を置いてセルフエステサロンにするのか、エステティシャンによる施術をするのかによっても変わります。
2,3人スタッフを雇って経営するなら、オーナーは年収300万円~500万円くらいになることが多いです。
美容室のオーナー
1人美容師兼オーナーの場合は、平均で400万円~500万円です。美容師全体の平均年収が280万円~300万円ですので100万円以上多いことがわかります。
また、美容師を雇う場合は売り上げの内80%が経費とすると、20%がオーナーの収入になります。例えば、年商が2,000万円ならオーナーの収入は400万円と計算できます。
美容師1人が稼げる金額は決まっていますので、年収アップには店舗やスタッフを増やし売り上げを上げる必要があります。
ネイルサロンのオーナー
ネイルサロンは店舗が自宅、マンション、テナントによって変わります。自宅が店舗の場合はかかる経費が約1割ですので、年商がほとんど年収となります。
マンションが店舗の場合は経費が約4割といわれていますので、(例)単価7,000円×1日3人×20日‐経費4割=25万2000円となります。
テナントは、1人経営には向いていませんので2人スタッフを雇ったとし、家賃や人件費を含む経費が約5割です。(例)単価7,000円×1日9人×20日‐経費5割=63万円となります。
年収と経費の関係を知ろう!
日本は、高所得になればなるほど納税額が高くなるというシステムがあります。そこで経営者は、役員報酬(オーナーの給与)を低めに設定して、私用のものを経費でまかなうことが多いです。
家族経営の場合は、家族への給与を経費として節税対策をすることもあります。納税額を抑えて使えるお金を増やすことも経営戦略といえます。
経費として100万円~200万円使っている人も多いので、実際の給与よりも上がる傾向にあります。
個人経営とスタッフを雇う場合の違い
個人経営のメリットとしては
- 手間や費用を抑えて始められる
- 自由に経営ができる
- 税務処理が簡単
などがあります。スタッフを雇う場合のメリットは
- 1日の施術人数が増える
- 節税の手段が多い
- 相談でき解決方法などを皆で考えられる
などがあります。しかし、人件費や保険料などの経費がかかることや、働きやすい環境を作る必要があることなど大変な面もあります。
それぞれのメリットデメリットを考慮しながら、自分に合った方法で開業した方が良いでしょう。
オーナーの年収をアップさせる5つの方法
これから紹介する5つの方法は、やり方次第では年収を大幅にアップさせることができます。反対に、気を付けていないと増えるどころか赤字になってしまう可能性もありますので、注意したい点ともいえます。
サロン経営のノウハウを勉強・実践する
サロンを経営するためにはさまざまな知識が必要で、それを実践する行動力も必要不可欠です。
- 問題解決能力が身につく
- 業務を円滑に遂行できる
- 業界の移り変わる変化にも対応できる
経営を学ぶことによって、以上のようなメリットが得られます。ただし、勉強にはある程度の時間と費用がかかります。また、1回きりではなく持続的に勉強を続けていく必要があります。
サロンの営業と並行して、効率よく行えるように考えなければなりません。
セミナーに参加する
セミナーに参加することによって
- 経営のプロに実際の話を聞ける
- 経営戦略の立て方や人材育成などを学べる
- モチベーションが上がる
- 人脈を広げられる
といったメリットがあります。セミナーには本やインターネットでは得られないような知識や体験があります。
特に人脈に関しては、同じ経営者同士が集まっている場だからこそ出会える人たちであり、今後情報交換やお互いの悩みなどを共有できる良い関係になれば力強いでしょう。
競合をリサーチする
近くに同様のサロンがある場合、そのお店のリサーチをしておくことは非常に大切です。コンセプト、サービス、料金形態、ターゲット層等を入念に調べておきましょう。
料金やサービスにさほど差がない場合、他店との差別化を図る何かが必要になります。それは雰囲気や接客、物販、最新の技術など、来店することによって得られる付加価値です。
自分のサロンにしかない強みを売り出していくことによって、集客効率も上がり売り上げアップにつながるでしょう。
経費を削減する
経費を削減することによって、オーナーの取り分が増えることももちろんですが、長くサロンを維持していく上で重要なポイントです。
まずはどこにいくら使っているのか、定期的に細かい経費の内訳を知ることが大切です。そして、収支のバランスを把握することで自然と削減すべき費用が見えてきます。
ただし、広告宣伝費を多く削ってしまうと、サロン経営にとってとても大切な集客率に影響が出る可能性があるので注意が必要です。
スタッフや店舗の数を増やす
スタッフや店舗の数を増やすということは、施術できる顧客数が増え売り上げも上がるということです。それだけ人件費もかかりますが、それ以上に集客できていれば問題ありません。
店舗を増やすことは、1店舗目での経営の経験やノウハウなどがあるので意外と円滑に行えるでしょう。ただし、その分店舗の管理やスタッフへの配慮・教育等が必要なため、仕事量は増えます。
業務を円滑に行うためにデジタル化したり、専門家に依頼するなどの工夫をするとよいでしょう。
まとめ
今回は、サロンオーナーの年収や年収アップの方法などを紹介しました。サロン経営には、税金関係や法律の知識、行動力や判断力なども必要です。
大変ですが、頑張り次第では理想の年収を得られる夢のある仕事です。年収アップを目指し、事前の下調べや準備、経営戦略を立てるなど対策をして、サロン経営を成功させてくださいね。