サロンでの経験を積み、美容師として独立したいと考える方は多いのではないでしょうか。最近では、一人経営の美容室も増えてきました。
本記事では、一人美容サロンのメリットやデメリット、どのような点に気を付けるのかなどをまとめました。これから一人美容サロンを開業しようと検討されている方や、実際に美容サロンを経営されている方は参考にしてみてください。
一人美容サロンとは?
一人美容サロンとは、美容師が一人で経営する美容室のことです。集客からカウンセリング、施術、経営などをすべて自身で行います。長くサロンで働いてきた美容師にとっては、一人美容サロンを経営することが夢だという方も多いです。
一人美容サロンには、多くのメリットがある反面、デメリットもあります。成功させるためのコツや課題などをまとめました。どのような運営をすれば経営が成り立つのかなど、不安もありますが、理想通りのサロンが作れるという醍醐味もありますよ。
一人美容サロンのメリット
一人美容サロンは、以下のようなメリットがあります。
- 思い通りのサロンにできる
- 経費の負担が少ない
- 労働時間の融通が利く
労働時間を自分で決められて理想通りの店舗を作成できるなど、一人美容サロンには様々なメリットがあります。次では、具体的に解説します。
思い通りのサロンにできる
一人美容サロンは、サロンのコンセプトをはじめ、店舗の内装などすべて自分の理想通りにできます。他の美容サロンに雇用されていた時には叶わなかったことも、一人美容サロンでは叶います。
どのような経営にするかなども自身で決められますし、従業員もいないため人間関係のストレスもフリーで仕事ができます。これまでの働き方に満足ができなかった方も、一人美容サロンなら思い通りのサロンで働くことができます。
理想の美容室で働きたい方は、一人美容サロンもおすすめです。
経費の負担が少ない
ふたつめのメリットは、経費の負担が少なくてすむことです。一人美容サロンでは、他に従業員もおらず店舗も広くなくてよいため、家賃や光熱費などの固定費も抑えられるでしょう。
また、他にスタッフがいなければ、経費でいちばんウェイトを占める人件費もかかりません。一人美容サロンなら、経営にかかる経費を抑えて運営が可能です。
また、営業利益もすべて自分のものになるというメリットもあります。頑張れば頑張るほど、自分の売上がアップするというのもうれしいですね。
労働時間の融通が利く
これまで働いていたサロンでは、シフトで労働時間が決まっていたり、土日は休みにくいなどがあったかもしれません。雇用されていると、お客様の予約や研修などに応じて残業や拘束時間なども長くなりがちです。
一人美容サロンなら、店舗の営業時間や自身の予定にあわせて休みも自由に決められます。予約が無ければ、サロンでどのように過ごしても構いませんし、予約を調整して予定を入れることも自由です。
家族の予定に合わせたり、急な予定も入れられます。
一人美容サロンのデメリット
一人美容サロンには、さまざまなメリットがあります。一方で、一人美容サロンには以下のようなデメリットもあります。
- リピーターを増やさなければならない
- 長期的な継続が困難
具体的にはどのようなことなのか、対策も含めて合わせて解説します。一人美容サロンの経営が心配な方は、是非参考にしてみてください。
リピーターを増やさなければならない
ひとり美容サロンのデメリットの一つ目は、リピーターを増やさなければならないことです。どのようなサロンも集客に苦労しています。
一人美容サロンでは、自身が集客も行わなくてはなりません。新規顧客ばかりでは経営が難しくなるため、サロンについてくれるリピーターを増やす必要があります。
毎月来店してくれるリピーターが増えると、経営も安定しやすくなります。どのようなサロンも同じですが、来てもらったお客様の満足度を上げて、リピーターになってもらう努力をし続けなければなりません。
長期的な継続が困難
一人美容サロンを経営するなら、開業から閉業までを自分で行わなければなりません。経営をしている自分も顧客も、年齢とともにライフスタイルが変わるため、変化に対応しなければなりません。
ずっと一人で経営していくのか、途中でスタッフを雇用するのかなども検討する必要があります。また、自身だけで閉業まで行うのか、後継者を見つけるのかなども考えなければいけません。
長期的に美容サロンを経営していくことを検討しているオーナーは、スタッフや後継者なども考えておきましょう。
一人美容サロンは1日何人施術すればいいのか?
ひとりで美容サロンを経営する場合、1日当たり何人を施術すれば利益が上がるのかも計算しておきましょう。一人美容サロンでは自身の休みもあるため、営業日数や1日に施術できる人数にも限りがあります。
客単価と、施術可能な人数などをシミュレーションして、1日何人施術すればよいのかを考慮して予算を立てると良いでしょう。
1日1~3人施術する場合
1日に対応する顧客が2~3人の場合は、一人当たりにかかる時間が増えるため、客単価もアップするでしょう。価格帯や施術の内容にもよりますが、1日2~3人なら、ひとりあたり2~3時間程度の長い施術も可能です。
客数が少ない分売上が心配という方もいますが、このような場合では、客単価を1万円以上~にすれば、1日3万円の目標ならクリアできます。物販とあわせて客単価をアップするようにメニューを考えましょう。
1日5~7人施術する場合
次に、1日あたり5~7人施術をする場合で考えてみます。1日の労働時間を8時間として計算すると、一人当たりにかけられる時間は、60分~90分が目安になります。
このような場合は、スムーズに施術ができるため客単価も少し下がってくるでしょう。例えば、客単価を6,000円と考えると、1日5人の施術をすれば3万円の売り上げが可能です。
7人の場合4万円を超えるため、月の売上の目安は100万円程度となると予測できます。施術での売上に加えて物販もプラスすれば、さらに売上アップが期待できます。
まとめ
一人美容サロンについてまとめました。一人美容サロンの経営は、メリットもデメリットもどちらもあります。1日に施術できる人数や客単価に応じてしっかりと目標を立てましょう。
一人で経営するのが心配という方も、自身の得意な施術内容や客単価などを考慮して、売上のシミュレーションをしてみるのもおすすめです。施術の内容や物販などで客単価を上げたり、集客に工夫をするなど対策をして、よりよいサロンを目指してくださいね。