美容師として働いていくなかでできれば避けたいのがお客様とのトラブル。
お仕事中はトラブルにならないよう、さまざまなことに気を配らなくてはいけません。
この記事では実際に美容院で起こりがちなトラブルについてご説明し、
万が一トラブルになってしまった場合の適切な対応方法についてもご紹介します。
美容室で起こりうるトラブルについてしっかり把握し、対策を立てておきましょう。
美容院のトラブルが起きてしまう理由とは?
美容室は高額な料金を払っている方も多く、お客様満足度のハードルも高いです。
そのため、お客様の要望を叶えることができなかった場合には
トラブルになりやすいのが現状です。
なかでも「仕上がりがイメージ通りではない」などの
施術内容に関するトラブルが多いと言われています。
もちろん、それだけが原因ではなく、接客態度がトラブルの要因となることもあります。
ここでは実際に美容室で起こりがちな施術に関するトラブルとその対処法について詳しくご説明します。
美容院でよくあるトラブルと適切な対応方法も紹介!
美容室にいらっしゃるお客様の多くは理想とするイメージを写真や口頭で伝えてくれます。
美容師もその要望を満たすべく最大限努力はしています。
それでもイメージと仕上がりズレがあることが原因でトラブルにつながりってしまうこともあります。
ここからは実際に起こる可能性が高いトラブルと
お客様にご満足いただけずにクレームとなってしまった場合の対応方法についてご紹介します。
カットのトラブル
カットに関するトラブルは実際とても多いと言われています。
特に多いのが
・髪の毛の長さに関するもの
・ボリュームによるもの
この2つが挙げられます。
どちらもお客様の要望に対し、やりすぎてしまった場合に発生しやすいトラブルです。
ハサミを入れる前にきちんとお客様の要望を確認することが大切です。
カウンセリングの時点で写真やイラストなどを使い、
長さやボリューム感の仕上がりイメージを共有しておくことがポイントです。
カット後の髪が短すぎる
カットに関するトラブルの中で多いのが、「切りすぎ」によるものです。
カット後の仕上がり確認で長すぎると指摘された場合には、調整することもできます。
しかし切りすぎてしまった場合はどうすることもできません。
このトラブルを防ぐために大切なのがコミュニケーションです。
濡れている髪と乾いた髪、セットの有無でも長さや仕上がりは変わります。
最初のカウンセリングの段階でしっかりとヒアリングすることはもちろん、切りながら適宜お客様に確認することがトラブル回避のポイントです。
毛量が軽すぎる
「髪の毛を軽くしたい」という要望を出すお客様もたくさんいらっしゃいます。
髪の毛の長さやカラーと違い、髪の毛のボリュームには明確な基準がありません。
そのため軽くしたいという要望だけで、一気に髪の量を減らしてしまうとトラブルになってしまいます。
毛量のトラブルももう少し軽くという要望には対応できますが、やりすぎてしまっては取り返しがつきません。
やりすぎてしまう前に、実際にお客様に触っていただいたりしながら確認することでトラブル回避につながります。
カラーのトラブル
ヘアカラーにおけるトラブルも少なくありません。
ヘアカラーの場合、仕上がりの色味に関するトラブルが一番多いです。
カラーの場合、髪質などによって色味には若干の誤差が生じる可能性について
お客様にしっかり説明しておくことが必要です。
また、ヘアカラーの場合は薬剤による皮膚トラブルなどもトラブルにつながる可能性があります。
こちらも事前にお客様にきちんと説明をしておきましょう。
トラブルを回避するためには事前の説明とそれを理解していただくことが重要です。
カラーが染まりすぎ
カラーが入りすぎてしまったというトラブルはとても多いです。
髪の毛のカラーの入り具合には髪質や元の髪色が関係します。
したがって全てが美容師の責任というわけではないのも事実です。
しかし、それでもトラブルになるのは避けたいもの。
美容師側は時間をおく際に、こまめに色の入り具合を確認することが大切です。
また、色が入りすぎてしまって不満というお客様対し、
髪の毛にダメージはありますが、日を改めて染め直すという提案をすることも一つの手段です。
思ってたカラーと違う
「仕上がりの色味が想像していたものと違う」
というのもトラブルになる要因のひとつとして挙げられます。
これを防ぐためにはカウンセリングの段階で、
カラーチャートを見てお客様がイメージしているカラーとすり合わせをすることが大切です。
どんな系統でどれくらいの明るさなのかというのを一緒に確認することでトラブル回避につながります。
また、色味に関してもお客様の髪質や髪色が影響する可能性について事前にきちんと説明しておく必要があります。
ご納得いただけない場合は返金や染め直しなどの対応を取ることも大切です。
パーマのトラブル
パーマをめぐるトラブルもあります。
パーマの場合、かかりすぎやその逆パターンによるイメージとの違いでトラブルにつながるケースが多いです。
イメージしているかかり具合、スタイリング後の仕上がりについて
具体的なイメージを写真などできちんと確認することが大切です。
パーマの場合も髪質や施術時の髪の状態が仕上がりに影響する可能性があります。
トラブルを防ぐためには、施術前にお客様の髪の状態をしっかり確認することがポイントです。
パーマが強すぎる
パーマをかける時点で髪にダメージがある場合、
かかりすぎたり、チリチリになってしまう可能性もあるため特に注意が必要です。
薬剤塗布後の放置時間などが仕上がりに大きな影響を与えますので、
美容院側はこまめにかかり具合を確認するようにしましょう。
かかりすぎによるトラブルになった場合、落ち着かせるためにストレートパーマでボリュームを落とすこともできます。
ただし、髪へのダメージが大きいのですぐにではなく、日を開けての手直しを提案してみましょう。
パーマが弱すぎる
逆にパーマのかかりが弱すぎる場合もあります。
乾くとほぼカールがない状態がこれにあたります。
最近ではゆるふわパーマが流行していてゆるめのパーマをかけたい方も多いこともあり注意が必要です。
髪質やダメージ状態も影響するかかりすぎによるトラブルに比べ、
かかりが弱いのはロッドの選定ミスや薬剤塗布後のおく時間が短いなどのミスによるものも多いです。
仕上がった時点でお客様がゆるいと感じているのであれば、後日かけ直しを提案してみましょう。
美容院のトラブルを防ぐためにはどうしたらいい?
ここまでは美容室で実際に多い施術に関するトラブルとその回避方法ついてご紹介しました。
しかし、可能な限りこのようなトラブルは起こしたくないのが本音ですよね。
ここからは美容院でのトラブルを防ぐためのポイントを解説します。
お客様と良好な関係性を築いておく
お客様としっかりコミュニケーションをとり、良好な関係を気づいておくことはとても重要です。
お客様との間に良好な関係が気づけていれば小さな違和感も伝えてもらえますし、
美容師側としても、その都度対応することができるため、トラブル回避にはとても効果的です。
また、良好な関係であれば多少仕上がりに疑問があったとしても、
信頼関係があれば大きなトラブルになる可能性は低いといわれています。
お客様としっかりコミュニケーションをとりながら、
良好な関係性を気づいておくことで、ある程度のトラブルは回避できる可能性が高いです。
事前に起こりうる失敗の可能性を説明しておく
そしてとても大切なのが事前説明です。
カウンセリングの際に、お客様がイメージするものと全く同じスタイルにすることは難しいことをしっかり理解してもらうことがポイントです。
また、お客様の髪の毛の状態をしっかりチェックしたうえで、
起こりうるトラブルについてご説明し、リスクについてもしっかりご納得いただいた状態で施術を行うことがとても大切です。
事前説明をしていれば、「こんなはずじゃなかった!」
というトラブルにつながる可能性を最小限に抑えることができます。
事前のカウンセリングでイメージを詳細に聞いておく
こウンセリングの際に、お客様の希望する仕上がりのイメージをしっかり把握することもポイントです。
・長さやボリューム感
・色味や明るさ
・パーマのカール具合
といったお客様の要望と施術内容をしっかりすり合わせましょう。
カウンセリングの際はお客様の要望を口頭だけで伺うのではなく、
写真や雑誌、カラーチャートなどを活用して行うことが大切です。
実際に目で確認しながらお客様との間で実際の仕上がりのイメージを共有することがトラブル回避につながります。
まとめ
以上、美容院で起こりうるトラブルやその対策についてご紹介しました。
美容室には気分転換や、イベントの前など特別感を持ってくる方も多いです。
そんなお客様を悲しませることがないよう、美容室は細心の注意を払うことが大切です。
施術に関するトラブルは心遣いひとつで防ぐことができるものばかりです。
コミュニケーションをしっかりとってお客様満足度を高めましょう。