美容師ならば、「いつか自分のお店を持つ」事が夢となっている人も多いと思います。
独立してお店を開店させて… 一人で営業するのか、スタッフを抱えて営業するのか、大きく違いがあります。
1人で美容室を経営するにあたっての、メリットやデメリット、スタッフがいる場合のメリット・デメリットについて。
美容室を独立開業にあたって、知っておくべきことについても、解説していきます。
不安材料が沢山あるでしょうから、少しでも解決できればうれしいです。
1人で美容室の独立後に目安となる売り上げはどのくらい?
1人で美容室を経営する際、一番気になるのが売り上げでしょう。
まず、客単価を幾らくらいで設定するのかで、違ってくるのはご存じでしょう。
そして、1人で一日に施術できる人数は何人ぐらいになりますか?それによっても違ってきます。
では、シミュレーションしてみます。
営業時間が8時間で、1人当たり2時間として4人、単価が8,000円なら一日売上が、32,000円になります。
定休日は週に一回、26日営業として、832,000円、おおまかにいって80万円程度が目安でしょうか。
もう少し多く施術できたとして、天井は120万と言われていますが、かなり厳しい数字でしょう。
1人で美容室を経営するメリット・デメリット
最近、1人美容室を持ちたいと言う人が増えている背景に、「人間関係の煩わしさ」をあげる人が増えています。
「自分が思い描く美容室を開業したい」など、思い描く経営の現実にむけて、ビジネスのメリット・デメリットを開設しましょう。
個人経営だからこその、問題もいくつかありますので、それについてもお話していきましょう。
1人で美容室を経営するメリット
美容室をオーナーさんが一人で、経営するメリットとは何でしょうか。
まず、お店の内装や価格、コンセプトなど、あらゆることを自分の好みに造る事ができます。
来店くださったお客様に、最初から最後までの全てに関われ、要望や美容師としての技術力を発揮しやすい、コミュニケーションもしっかりとれるのがいい、と言われます。
1人営業なので、人間関係の煩わしさに困る事はないので、モチベーションを保つことができるでしょう。これは営業する上で、とても大切な事ではありますよね。
営業日、営業時間などを自由に決める事が出来る、固定客が増えてくれば売り上げを読むことが可能になると言えます。
資金面で考えると、施設を造る為の初期投資が少なく済むでしょうし、ある程度売上が上がる様になると、サロンに所属している時より稼げるようになります。
必要経費が一人な分、明確になり管理しやすくなるとも言えます。
1人で美容室を経営するデメリット
それでは次に、1人で美容室を経営する、デメリットを考えてみます。
まず、自分一人で営業するので、当たり前ですが「代わりになる人がいない」のです。
もし何かあった場合、売上が上がらなくなりますし、何もなくても一人営業では、売上が低くなりますね。
その上、キャンセルがあった場合のダメージが大きくなります。これは本当に読めない数字なので、ダメージはかなりのモノになります。
「仕事のオン・オフの切り替えが難しくなる」と言うオーナーさんが多いです。
休日も仕事の雑務に追われたりと、プライベートとの境目が、曖昧になったりするかもしれません。
もし閉店する場合、店舗撤去する為の費用が必要となっってきます。
1人で美容室の経営はおすすめしない?その理由を解説
サロン勤めを長くすると、独立して自分のお店を持ちたい、1人営業の店舗を構えて営業したい!と、考える人も多くいらっしゃるでしょう。
コロナ禍と言う事もあり、「コンパクトなお店で衛生管理についても安心」と、ユーザーも一人営業の美容室を選ばれる事も、増えているとは言われています。
ですが、やはり一人営業はなかなか大変な事も多く、「おすすめしない」と言う声もあるのが事実です。
その理由を、いくつか解説していきましょう。
1人あたりの売り上げノルマが高くなってしまう
1人営業なので、1人でこなしたお客様の売上が、すべてになってしまうので売上次第で、ノルマが厳しくなります。
お客様の要望は聞き入れやすくなりますし、コミュニケーションはかなり取れる様になるでしょう。
ですが、要望を聞いて施術する時間が長くなれば、一日に対応できる人数が減る事になります。
客単価が上がらないと、一日の売上目標に届かなくなり、ひいては月売上も怪しくなります。
美容師が日にこなせる人数は、ある程度決まっているもので、じっくり顧客と向き合う営業方法だと、顧客の方の数字が高くなってしまいます。
回転率が悪くなってしまう
上にも書いた事ですが、固定客と向き合い要望を聞き入れての営業をしていると、1人にかかる時間が長くなり回転率が悪くなります。
だいたい美容師1人が一日にこなせる最大人数は5~6人と言われています。
ですが、1人営業になると、来店から帰られるまでの全てに関われる分、次のお客様の準備や来店の為の整理整頓の時間も必要になります。
店舗に設置できる席の数は、多く見積もっても2席がが限度でしょう。
売上をあげようと、予約を取り過ぎると待たせることになり、お店の印象も良くありません。
1人で営業すると言う事は、回転率が悪くなると言う事を、考慮して経営を考えなくてはいけません。
やることが多くミスが増える
1人で経営するとなると、やらなければならない事が山ほどあります。
店舗の内装や設備の選定や、施術に関する価格設定、ポップに電話対応や店内の掃除などの雑用もあります。
日々のレジ合わせや、もし資金不足だとかの銀行との交渉、税金関係など、経営に関わる仕事もあるでしょう。
それと、メインのお仕事、お客様の対応がありますよね。
1人だと、経営・営業に関わる全ての事に対応しなくてはならず、完璧にやってるつもりでもミスは出るでしょう。
それを乗り越えられる、気力と体力が必要になります。
結論:2人以上での経営がおすすめ!メリット・デメリットを紹介!
やっぱり1人で経営するより、「2人以上での経営する方が良いのではないか」、そう思われているでしょうか?
では、これから2人以上で経営する場合の、メリットとデメリットを解説します。
一緒に働くパートナー選びの注意点などご紹介し
2人以上で美容室を経営するメリット
2人以上で経営する【共同経営】の場合のメリットは、「経営責任のリスクの減少」があります。
何か問題が起きた時、相談する事が出来ると言う「精神的リスク」が軽くなるでしょう。
美容室の経営と言うのは「技術スキル」が必要なのは当然ですが、「経営スキル」も必要になります。
共同経営なら、お互いの不足部分を補う事が出来るでしょう。
美容室の経営は、集客がとにかく大切になります。
共同経営なら、独立前に指名して頂けていたお客様が、独立後も来て下さる可能性が高いので、2倍の集客が望めるでしょう。
2人以上で美容室を経営するデメリット
共同経営するとして、もちろんメリットばかりではなく、デメリットもあります。
共同経営をするにあたって、報酬に関するトラブルが多く聞かれます。
報酬の割合に関して、担当する客数や施術の時間、その他の雑用など細かい事が問題になったりするので、何度も話し合いが必要になります。
1人なら何かしら判断が必要な時、自分で決めればいい事を、共同経営なら話し合いなどが必要になり、決定までに時間がかかる事になるでしょう。
経営していく上で「方向性が違ってくる」事があったりするかもしれません。
経営がうまくいって、片方は「全国展開したい」と、思っていたりするかもしれません。
開店後の展開をどうするのか、最初に理念や価値観、経営方針はとにかく時間をかけて、話し合いするべきです。
他にも、広告や物販、商品開発などこまごましたことへの、貢献度合いや労働力に関しての報酬などの、金銭問題も出てくるかもしれません。
メリットを強くする、デメリット部分を解消する為には、とにかく【コミュニケーション】をしっかりとる必要があるとういう事は、忘れないでください。
まとめ
独立して一人で美容室を経営したいと思う人が、コロナ禍になって増えてきている様です。
美容師だけでなく、『専門職は好きじゃなければしない事』と、言われます。
それだけ大変なことが多い、「好きだから向きあえる」と言う事だと、思うのです、諦めずにやれると言う事だと思うのです。
今回の記事が、お1人で美容室を経営したい、独立の予定のある方へ、少しでもアドバイスになれたら幸いです。